～２つの辿り～言葉と居所を「同時」に聞く

 

聞くことや話すことの探究の一環として、「ミニカウンセリング」という手法を用いた講座をひらいています。ここでのポイントとなるのは「辿り」と呼んでいる、人の語りに対する聞き手の行為と在り方です。

 

 

 

 

「ミニカウンセリングとは？」「辿りとは何か？」という基本的な説明は、ここでは一旦省きますので、辿りを知ってる方か、「知らないけどそれでも」と思う方は読んでみてください。関心がある方は上のイベントページの案内も読んでみてください。聞くことに関心のある方には、きっとピンと来るものがあると思います。

 

ではこのエントリーの本題。

 

「辿る」には「２つの辿り」があるな、というのを最近考えてます。

 

ひとつは「その人の言葉を”てにをは”まで一字一句正確に辿る（聞く）」という辿り。その人の発した言葉を聞き間違えたり、違う言葉に置き換えたりすれば、その人の居所を外してしまいます。正確に語尾まで聞くというのは、聞くことを行為するにあたって大事なところだ、というのは、今までずっと思ってきたところです。

 

しかし、これだけだと「言葉だけ聞いてる」ということにもなってしまう。「確かに私はそう言ったけど、それだけじゃない」「言葉だけ取られても、、、」そんな風に返されたことが今まで何度あったか、、、。（反省）

 

なのでもうひとつ考えなければいけない辿りの側面とは、「言葉で出所（居所）を辿る」というもの。もっと直感的な力で感じる辿り。この側面が落ちると、本来のコミュニケーションは成り立たない。

 

普段の会話では、語尾まで一字一句辿ってなくても、多少の言葉の聞き間違いがあっても、言外の言わんとしてるところを感じながら話してるので、コミュニケーションはある程度のところでは成立する。

 

ただ勘違いやすれ違いはやはり発生しやすく、普段の会話以上の深さを求めたとき、「語尾まで辿る」という意識が大切になってくるのだと思います。

 

でもここに存在する罠は「語尾まで辿る」を意識し始めると「言葉の出所（居所）を感じる」力が落ちるということ。頭が働き、考えが働き、「しようとする」意識に支配されると、相手が言わんとしてるところの感覚的なところを感じられなくなる。この状態でいくら「語尾まで辿」っても、「確かに言葉ではそう言ったけど、、、」ということになってしまう。

 

大事なのは、辿るの２つの側面を「同時に」機能させること。

「語尾まで辿り」つつ「言葉の出所（居所）を辿る」も無くさない在り方が、辿ることの探究のテーマとしてはっきりしてきた最近です。

 

そう、ずっと前からぼんやりと思ってはいたんですが、言葉にすることを怠っていました。

 

あとは、このテーマ、ミニカウンセリングの15分だとどういう話になるの？という問いがあります。15分間、ただ語尾まで一字一句辿って、でも相手の居所は特に辿ってないのに、なぜ成立しているのか？

 

ここがまたミニカウンセリングの特殊な構造の面白さであり、ミニカウンセリングを日常に活かしにくい難点でもあるのかなと見ています。

 

ここは引き続き探究していくとして、「言葉の出所を辿る」の部分は、ミニカウンセリング講座の中で言えば、特にレビューのときに必要になるのかなというのが今のところの仮説です。だたこれも意識し過ぎると絶対に出来無い。意識するけど意識しない、という間の在り方が必要になるかなと思うわけですが、ここで最近の自分のまた探究ポイントになっている「呼吸」が出てきます。

 

呼吸と観察。この状態は、頭に持って行かれず、この場にとどまりやすくさせてくれます。力を抜こうとか、リラックスしようではどうしても力みが残る。でも呼吸、しかも呼吸しようではなく、呼吸を観察しそのまま味わうような呼吸がどちらかというと良いようです。

 

呼吸だけに限らず、常に観察、自分を観察。考えすぎる自分には、そういう意識が今のところちょうどいいように感じます。

 

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＜ミニカウンセリング集中探究講座　第6期の最終回＞

 

日時：2018年10月17日（水）19時～22時

場所：池尻大橋駅から徒歩10分の和室

 

参加希望の方はメッセージか下記アドレスにご連絡ください。

ordinaryworld0420@gmail.com（中尾聡志）

 

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〇第7期も参加者募集中です。

聞く話すをじっくり探究したい方、ご参加お待ちしています。

（イベントのシェアも大歓迎です）

＜ミニカウンセリング集中探究講座　第7期＞

https://www.facebook.com/events/2046565468708668/