· 

自分に「何が起きていたのか?」を知る

円坐守人稽古会の当日スケジュール
円坐守人稽古会の当日スケジュール

 

昨日は、3月から連続で参加している円坐守人稽古会の9回目でした。月一で開かれていて、ほぼ全部参加しています。主催は高知から来てくれている池澤良子さん、講師は大阪のフェンスワークス代表の田中聡(そう)くんです。

 

午前中は、「困っていること(気になっていること)」「やりたいこと(知りたいこ)」「分かち合い(何気ないこと)」をみんなで共有します。笑いがあったり、学びがあったり、お互いを知れたりとありますが、「前回の円坐のことを気になってる」という共有から、違和感やざわざわしてるところが語られて、そこをそうくんが聞く(辿る)っていくことで、さらにその人の深いところが言葉になっていくことも。他の人もそこに触発されながらそれぞれに見える景色を言葉にしつつ、前回の円坐で何が起きてたのか、今何が起きてるのか、円坐の時間ではないけれど、円坐のような時間になることも。昨日は一時、そんな時間が訪れました。

 

お昼を挟んで、午後は円坐とレビューの時間。参加者から一人、守人をやってもらい、75分の円坐をひらきます。その間、講師のそうくんは円坐の外で、円坐で語られることをひたすら速記!

 

円坐が終わったら、その速記した逐語録をもとに、守人は何をしていたのか、円坐で何が起きていたのかを確認、レビューしていきます。レビューは「RE」「VIEW」で再び見るということ、まさに文字通り。

 

この「何が起きていたか?」という問いと、その問いのまま出来事を見ていく作業は、本当に勉強になります。

 

守人は「辿る」ということが仕事です。「辿る」って何?って方は、「聞く」と置き換えてもとりあえずOKです。守人をする人は、円坐中に語られる言葉を辿って(聞いて)いきます。でも本当に辿って(聞いて)いたのかどうか?本人は辿った(聞いた)つもりでも、語った当人は辿って(聞いて)もらった感じが無いということもあるし、逆に、全然僕は辿れなかったと思ってても、すごく辿ってもらってたと言われることもあるかもしれない。

 

辿るつもりだったのに、辿れなかったり、辿ったつもりなんか全然ないのに辿ってもらったと言われたり、まさに「そこには何が起きていたのか?」ということを、逐語録を元にしながら、見て確認していきます。事件の現場検証みたいだなと思います。まさに事件は現場で起こっている。現場とは逐語録に記録されている僕たちの言葉のやりとりのことです。ここを見ずに、現場を見ずに、何が起きていたかを正確に見ていくことは出来無い。

 

そして何が起きていたかが分かったとき、見えたとき、自分が何をしていたのかが本当の意味で知ることができたとき、マニュアルやスキルや、こうした方がいい、あーした方がいい、というような基準を学ぶ変化とはまったく次元の違う変化が自分に訪れます。

 

こんなに自分に向き合っていたつもりが、まったく自分の本音を避けまくっていたりとか、円坐が大変な状況になっていると思っていたが、大変な状況になっていたのは自分の心だけだったりとか、ものすごいみんなから責められてると感じていたけど、みんなはただ関心を持って聞いていただけだったとか、、、。

 

自身の思い込み、勘違い、幻想の中に一人閉じて生きている自分が見えたとき、同時に外への扉が開いて、そのとき初めて人にも自分にも出会える触れ合える。その感動は、何にも代えがたい。

 

円坐守人稽古に通って、本当にこの一年、自分に大きな変化をもたらしてもらって、感謝という言葉じゃいいつくせない。

 

残りは11月と12月の2回。楽しみに臨むとともに、自分がひらく円坐の場にも、ここで得た経験を注ぎ込みたいと思います。力まずに。

 

円坐守人稽古会のメンバー(稽古仲間)手前左が講師の田中聡(そう)くん、手前右が主催者の池澤良子さん
円坐守人稽古会のメンバー(稽古仲間)手前左が講師の田中聡(そう)くん、手前右が主催者の池澤良子さん